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ピロリ菌の診断と治療 |
ピロリ菌(Helicobacer pylori)とは |
ピロリ菌(Helicobacer pylori)とは、胃内に感染・棲息する、ラセン状のグラム陰性桿菌です。 この菌は、食品に含まれる尿素を分解して、胃粘膜に有害なアンモニアを産生し、 胃粘膜表面に接着して、VacA毒素を粘膜細胞内に注入して粘膜障害を起こさせます。
ピロリ菌が胃内にいると、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の発生や再燃・再発の 最大の要因となります。 さらには、ピロリ菌が胃内に持続感染していると、絶えず胃粘膜内に炎症(胃炎)が生じることに なり、胃がんの引き金にもなると考えられています。 |
ピロリ菌の診断 |
ピロリ菌の存在診断は、胃内視鏡検査時の組織診、組織培養診や迅速ウレアーゼ試験でも可能 ですが、最近では尿や糞便内のピロリ抗体測定でも可能になっています。 しかし、除菌後の判定には、尿素呼気試験が最適と考えられています。 |
※尿素呼気試験とは |
早朝空腹時に、人体に無害なアイソトープCを含んだ尿素を服用して頂きます。 その際、薬剤服用前と服用20分後の呼気を集め、アイソトープCの量を測定します。
ピロリ菌が存在すると、尿素を分解するので、呼気にアイソトープCが出てくる仕掛けです。 この診断法がもっとも信頼性があると考えられています。 |
ピロリ菌の除去について |
ピロリ菌の除去をピロリ菌の除菌と言います。 現在保険で認められている除菌対象は、胃潰瘍または十二 指腸潰瘍、あるいはその瘢痕だけです。
また、除菌も以下の内容に限られています。
●アモキシシリン(サワシリンなど) 1500mg ●クラリスなど 400〜800mg または、メトロニダゾール(フラジールなど) 500mg ●PPI(タケプロン、パリエットなど) 2錠
以上の3剤を、朝・夕2分割で、7日間投与。 |
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この治療法の副作用として、下痢や味覚障害が数%に見られます。 なお、除菌判定は、服薬終了後1ヶ月以上後に行う事になっています。 |
ピロリ菌の感染経路と予防 |
ピロリ菌が感染する経路としては、人から人への経口感染がほと んどで、母親から子供への感染が主な原因と考えられています。 ご飯を食べさせる時、一度口に入れたものを子供に与えると、 母親が持っているピロリ菌が子供へ感染する事があります。
また、ゴキブリがピロリ菌を運んでいるという報告もあり、小さな 子供がいる家庭では、台所をこまめに掃除する、ゴミを貯めない など、清潔に保ち、ゴキブリの発生の予防・駆除を心がけること が重要です。 |
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現在は、下水道設備が普及するなど、衛生環境の向上により、ピロリ菌を持っている人は、減少 していますが、未だ多くの人(特に中高年)が持っている菌なので、清潔な環境を保つことが大切 です。 |
当院は、ピロリ菌の診断や治療を専門に行っています。 |
ご相談や診断をお考えの方は、お電話(075-581-5426)でお問い合わせ頂くか、 診療時間内に、当院へご来院下さい。
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